2014年7月16日水曜日

英国聖公会、女性主教に賛成

☆速報版として、英国聖公会公式ウェブサイトhttp://www.churchofengland.org/media-centre/news/2014/07/church-of-england-to-have-women-bishops.aspx の記事本文を訳しました。
 


女性は今や主教となることができる。本日の英国国教会総会における歴史的な投票の結果だ。

ヨークでの総会において、一日に渡って女性主教の問題について討議されたその翌日、信徒、聖職そして主教のそれぞれの議会において、少なくとも3分の2以上がこの議案に賛成票を投じた。

総会は三議会すべてにおいて賛成票を投じた。
  • 主教: 賛成37、反対2、棄権1
  • 聖職: 賛成162、反対25、棄権4
  • 信徒: 賛成152、反対45、棄権5
このことは、最初の女性主教が年内にも選任される可能性を意味する。また、英国国教会が女性主教を既に容認している二十の他の管区や管区外教区に加わることをも意味する。

投票が行われる前、ヨーク大主教ジョン・センタム師は、結果に対し「自制と配慮」を持するよう求めたが、発表が行われると歓声の渦となった。

今日の票決は、提言が最後に投票され、信徒議会において必要な3分の2の多数を獲得できなかった201211月以来、18か月後のことである。

カンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー・カンタベリー師は以下のように語った。
「20年以上前の女性司祭の叙任から始まったことが、今日完成に至りました。私は今日の結果をとても嬉しく思っています。今日この日は、まだ対立もありながらも互いの繁栄に向かう、素晴らしい旅のスタートなのです。

 私たちはこれから教会として「健全な不一致」を構築し、神学的に相容れない立場の双方に愛を示すことをしなければなりません。このことを達成できた組織はほとんどありませんが、なんとかしてそれができたなら、私たちの生は、 『互いに愛し合いなさい』というイエス・キリストの言葉により完全に沿ったものとなるでしょう。またこの結果を嬉しく思う一方で、教会の内で、結果を受け入れがたく残念に思っている人たちにも私は心を留めています。

 私は、そしておそらく教会全体は、すべての人が歓迎され成長できる場所を提供できるようにすることを目指しています。今日は主から祝福と賜物が贈られた日、それはすなわち寛容のときです。勝者が全てというのではなく、私たち家族が愛をもって共に前進するときなのです。」

 ヨーク大主教、ジョン・センタム博士は次のように述べる。
「今日はきわめて重大な日です。何世代もの女性たちが、何世紀にも渡って英国国教会において忠実に主に仕えてきました。今日は喜びの瞬間です。主教会が彼女たちに開かれたのです。

『何にそんなに時間がかかったの?』と聞く人たちに対するわたしの答えは、如何なる決断も犠牲を伴い、わたしたちのからだの内に、この決断の結果から傷つく人々が出てくるということです。傷ついた人々へのわたしたちの応答は、「乗り越えなさい」ではなく、むしろ「あなたがたがわたしたちを祝福してくれるまで離しません」というものです。

わたしたちがゆっくりと歩むのは、わたしたちが共に歩むからです。そして共に歩む中で、わたしたちは何が正義かということを獲得するだけでなく、何が正しいかの手本ともなるのです。アフリカのことわざにあるように、「速く歩く者は、独りで旅をする。しかし遠くへ歩く者は、他の人々と一緒に歩く」のです。
この日の一連の法案には、5つの指針と論争解決の手続きに支えられた主教会宣言が含まれる。総会は、女性が主教になることを可能とする議案を可決した後、総会決議の一部として新しい教会法制定を可決し、それまでの総会決議を廃止した。

この可決に基づき法案は総会の立法委員会に送られ、その後に英国議会の教会委員会で審議がなされる。そして議会による可決を得た後、法案は今年11月に行われる総会に戻され、公式宣言がなされ、施行される予定である。


今日の議決は、2013年7月の総会から始まった一連の流れに終止符を打ったことになる。ここに至るまで、ロチェスター教区主教ジェームズ•ランスタッフ師父を委員長とする「女性主教検討委員会」が、新たな法案を提出する権限をもって作業を詰めてきた。そして今日の総会では女性主教検討委員会を代表して、ランスタッフ主教が討議の口火を切り、質疑に答え、この新法案を可決するように総会代議員たちに訴えたのである。