2014年9月25日木曜日

米国聖公会総裁主教、次期選挙に出馬しない旨を表明

9月23日付 エピスコパル・ニュース・サービスより
http://episcopaldigitalnetwork.com/ens/2014/09/23/presiding-bishop-announces-she-will-not-stand-for-reelection/
キャサリン・ジェファーツ・ショーリ総裁主教は以下のメッセージを米国聖公会に連なる人々へ発信しました。(以下要旨)
 みなさんの総裁主教として仕えることはこの上ない喜びと名誉です。わたしたちの教会は以前と比べてはるかに多国籍性と多文化性をあらわすようになり、それに伴い大きな祝福が与えられました。わたしたちの教会は、この世のいやしのために宣教の5つの指針を実現するべく努力しています。荒れ野で泣き叫ぶ声、人間社会の隅に追いやられた人々、声をあげることのできない人々により一層耳を傾けるようになりました。これらの希望に満ちたすべての動きに心から感謝しています。
 わたしはこれまで長い時間をかけて神の民と神の創造に仕えるために自分がどのように召されているかを考えてきました。このミニストリーにおける人とのかかわりの深さを知り、総裁主教は一期のみという一部の人々の思い込みに抵抗してきました。米国聖公会の内外で発展した関係性の結果として、求められるのは学習曲線かより効果的な主導能力かのどちらかです。また総裁主教に選ばれる者はその任期を全うする覚悟がなくてはなりません。現時点において、わたしはあと9年間に渡ってこのミニストリーにおいて仕え、率いるべきでないと考えています。
 わたしが教会のためにできる最大のことは、他の主教たちに門戸を開き、かれらがもっと自由にこの宣教のための召命を見極めるようにすることです。また、わたしたちが来年度の選挙と必要な構造改革へ心から関わることによって、この教会により強く、より明確なリーダーシップをもたらすことができると信じています。わたしは米国聖公会がもっと完全に多様性を持ち、すべての境遇にある人々、創造のいやしと回復への神のヴィジョンに心から献身する人々へ福音が広められるよう努め続けます。
 今後自分が召されるミニストリーについて常に見極めていきたいと思っていますが、わたしの焦点は今もこれからも、神さまからの召命であると信じる活発で、従順なリーダーでいることに変わりありません。神さまはわたしたち一人ひとりをシャロームの器として用いられ、わたしたちは神の美しい町、シオンに向かって行進を続けるのです。
編集後記:
総裁主教の任期の制限はない。今年60歳になったショーリ主教は推薦され、選ばれればあと9年総裁主教を務めることができた。総裁主教は聖職の定年である72歳まで続けることができ、任期の途中で72になれば、誕生日に一番近い総会にて退職しなければならない。任期は1994年の総会において以前の12年間より9年間へと短縮されている。
ショーリ主教は2006年の総会で選任され、第26代総裁主教となった。第27代総裁主教の推薦は9月30日が期限となっており、投票は総会の行われる来年6月27日に予定されている。

2014年7月16日水曜日

英国聖公会、女性主教に賛成

☆速報版として、英国聖公会公式ウェブサイトhttp://www.churchofengland.org/media-centre/news/2014/07/church-of-england-to-have-women-bishops.aspx の記事本文を訳しました。
 


女性は今や主教となることができる。本日の英国国教会総会における歴史的な投票の結果だ。

ヨークでの総会において、一日に渡って女性主教の問題について討議されたその翌日、信徒、聖職そして主教のそれぞれの議会において、少なくとも3分の2以上がこの議案に賛成票を投じた。

総会は三議会すべてにおいて賛成票を投じた。
  • 主教: 賛成37、反対2、棄権1
  • 聖職: 賛成162、反対25、棄権4
  • 信徒: 賛成152、反対45、棄権5
このことは、最初の女性主教が年内にも選任される可能性を意味する。また、英国国教会が女性主教を既に容認している二十の他の管区や管区外教区に加わることをも意味する。

投票が行われる前、ヨーク大主教ジョン・センタム師は、結果に対し「自制と配慮」を持するよう求めたが、発表が行われると歓声の渦となった。

今日の票決は、提言が最後に投票され、信徒議会において必要な3分の2の多数を獲得できなかった201211月以来、18か月後のことである。

カンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー・カンタベリー師は以下のように語った。
「20年以上前の女性司祭の叙任から始まったことが、今日完成に至りました。私は今日の結果をとても嬉しく思っています。今日この日は、まだ対立もありながらも互いの繁栄に向かう、素晴らしい旅のスタートなのです。

 私たちはこれから教会として「健全な不一致」を構築し、神学的に相容れない立場の双方に愛を示すことをしなければなりません。このことを達成できた組織はほとんどありませんが、なんとかしてそれができたなら、私たちの生は、 『互いに愛し合いなさい』というイエス・キリストの言葉により完全に沿ったものとなるでしょう。またこの結果を嬉しく思う一方で、教会の内で、結果を受け入れがたく残念に思っている人たちにも私は心を留めています。

 私は、そしておそらく教会全体は、すべての人が歓迎され成長できる場所を提供できるようにすることを目指しています。今日は主から祝福と賜物が贈られた日、それはすなわち寛容のときです。勝者が全てというのではなく、私たち家族が愛をもって共に前進するときなのです。」

 ヨーク大主教、ジョン・センタム博士は次のように述べる。
「今日はきわめて重大な日です。何世代もの女性たちが、何世紀にも渡って英国国教会において忠実に主に仕えてきました。今日は喜びの瞬間です。主教会が彼女たちに開かれたのです。

『何にそんなに時間がかかったの?』と聞く人たちに対するわたしの答えは、如何なる決断も犠牲を伴い、わたしたちのからだの内に、この決断の結果から傷つく人々が出てくるということです。傷ついた人々へのわたしたちの応答は、「乗り越えなさい」ではなく、むしろ「あなたがたがわたしたちを祝福してくれるまで離しません」というものです。

わたしたちがゆっくりと歩むのは、わたしたちが共に歩むからです。そして共に歩む中で、わたしたちは何が正義かということを獲得するだけでなく、何が正しいかの手本ともなるのです。アフリカのことわざにあるように、「速く歩く者は、独りで旅をする。しかし遠くへ歩く者は、他の人々と一緒に歩く」のです。
この日の一連の法案には、5つの指針と論争解決の手続きに支えられた主教会宣言が含まれる。総会は、女性が主教になることを可能とする議案を可決した後、総会決議の一部として新しい教会法制定を可決し、それまでの総会決議を廃止した。

この可決に基づき法案は総会の立法委員会に送られ、その後に英国議会の教会委員会で審議がなされる。そして議会による可決を得た後、法案は今年11月に行われる総会に戻され、公式宣言がなされ、施行される予定である。


今日の議決は、2013年7月の総会から始まった一連の流れに終止符を打ったことになる。ここに至るまで、ロチェスター教区主教ジェームズ•ランスタッフ師父を委員長とする「女性主教検討委員会」が、新たな法案を提出する権限をもって作業を詰めてきた。そして今日の総会では女性主教検討委員会を代表して、ランスタッフ主教が討議の口火を切り、質疑に答え、この新法案を可決するように総会代議員たちに訴えたのである。

2014年4月20日日曜日

南アフリカ:サルダーニャ・ベイ教区主教が800キロに渡る教区を徒歩で横断

サルダーニャ・ベイ教区のラファエル・ヘス主教が教区内の6つの地区を全て徒歩で回る巡礼を行っています。3月5日、灰の水曜日に歩き始めた主教一行は、イースター主日の4月20日に南アとナミビアの国境近くに到着する予定とのことです。巡礼の様子をリポートしているデヴィッド・ミルズ参事司祭は、この巡礼は主教一行に、教区内に住む人々について非常に多くの事を知る機会を与える幸運な旅となっていると報告しています。

http://www.anglicannews.org/news/2014/04/saldanha-bay-bishop-makes-good-strides-on-800km-pilgrimage.aspx

中央アフリカ聖公会が大学設立へ

中央アフリカ聖公会は、ジンバブエの首都ハラレの南西に位置するチトゥンギザに、1億2000万ドルを投じて大学を設立する計画を発表しました。ハラレ教区のガンディヤ主教は、「成長著しく、多くの中等教育機関が位置するチトゥンギザに大学を設立することは意義深いことです」と語っています。

http://www.anglicannews.org/news/2014/04/zimbabwe-anglicans-to-build-$120m-university.aspx

エリザベス女王とローマ教皇フランシスコが会談

エリザベス女王がローマを訪問し、ローマ教皇にバッキンガム宮殿で採れた蜂蜜や別荘のあるバルモラルのスコッチを贈りました。教皇からは女王のひ孫であるジョージ王子に、聖エドワードの十字紋様で飾られたラピスラズリの宝珠が贈られました。「生後8ヶ月の彼も、もう少し大きくなれば大変喜ぶことでしょう」と女王はコメントしています。

http://www.churchtimes.co.uk/articles/2014/4-april/news/world/queen-meets-pope-over-a-whisky

ロック界のレジェンドがチャリティライブに登場

ロック界のレジェンドがチャリティライブに登場
レッド・ツェッペリンのロバート・プラントらイギリス・バーミンガム出身のミュージシャンがコッツウォルズの教会でチャリティライブを行い、チルドレンズソサエティなどのNPOへの寄付を募りました。リンク先でライブの一部の映像を見ることができます。

http://www.birminghammail.co.uk/news/midlands-news/video-robert-plant-stevie-winwood-6929390

ソロモン諸島の洪水被害

ソロモン諸島を襲った洪水により、52000人が被災し10000人が避難しており、家屋やインフラにも甚大な被害が出ています。Anglican Board of MissionやAnglican Overseas Aid、Anglican Missions Board、Episcopal Relief & Developmentなどの聖公会諸団体が緊急アピールを行い、資金を募っています。

ニュースソース
http://www.anglicannews.org/news/2014/04/anglican-churches-and-agencies-respond-to-flash-floods-in-the-solomon-islands.aspx

各団体のアピール
http://reliefweb.int/sites/reliefweb.int/files/resources/OCHA_SLB_FlashFloods_Sitrep1_20140507.pdf
http://www.abmission.org/appeals.php/10/solomon-islands-flood-response
http://anglicanoverseasaid.org.au/news/120/69/Flooding-in-Solomon-Islands
http://www.episcopalrelief.org/press-and-resources/press-releases/2014-press-releases/flash-flooding-in-solomon-islands